デザインコンセプト

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穏やかな波
その波が父の足元にそっと押し寄せる
ゆったりと時が流れ、そよぐ風
父は僕にとって憧れの存在だった
「海」。
そこは父と僕をつなぐ場所——

「オーシャンダッド」は、父親への尊敬と広大な海への憧れを力強い筆遣いで表現した書体です。縦線と横線の筆遣いはコントラストを強めにすることで波に乗っている爽快感を演出し、「点」や「はね」、「はらい」などの軽やかで自由な筆の運びで海の多様な表情を描いています。

デザインの特徴

  • ストロークデザイン
  • ウエイト定義
  • 横線
  • てん / はね / はらい
  • 「帆」
  • 縦線
  • 切り口

太く力強いストロークと柔らかい曲線は、子どもが父親に対して抱く威厳ある父親の姿を表現すると同時に子どもへの深い愛情も表しています。

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太くどっしりとした線幅は大海原の大きさを連想させ、コントラストを強めることで波の動きを表現し、海の世界の多彩な表情を演出しています。

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左が太く、右が細い、あえて“一直線にしなかった”横線は、どこまでも続く波のうねりを表現しており、文章として組んだ際に表れる上下の躍動感が全体的に活き活きとしたリズム感を展開しています。

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高いコントラストと多様な曲線を用いたデザインは、まるで波が文字と文字の間で自由に跳ね、時に水面から躍り出ては、また穏やかに文字の海へと沈んでいくかのようです。

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上部が狭く、下部が広めな「口」のデザインは、帆船の帆をイメージしています。

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上部が細く下部が太いデザインは、船のデッキから帆の頂点を見上げた時の視覚的な印象を取り入れました。

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文字の「右上」と「かぎそりはね」に丸みを加えることで、全体的に柔らかさをプラスし、船が海に包容されている様子を表現しました。

欧文デザインについて

  • 欧文デザイン
  • ウエイト定義
  • Height
  • Axis

欧文のデザインは「M」からスタートしました。曲線で力強い波の様子を表現し、あえて文字の上下のバランスを一直線にしないことで“波の様子を表す”という、漢字のデザインコンセプトを欧文デザインにも取り入れました。

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大きな波が岩にぶつかり、その水しぶきが海中に散らばる様子を全体的にどっしりとした筆遣いと高いコントラストで表現しています。
また、漢字の縦線と同様に、船のデッキから帆の頂点を見上げたときの「帆」のイメージを欧文の縦線デザインにも取り入れました。
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起伏のある文字デザインは時に穏やかで、時に荒ぶる波を打ち立てる、そんな「海」の様子を表現しています。

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「傾斜」の方向に変化をもたせることで岩にぶつかった波が「水しぶき」となって様々な方向へと落ちていく様子を表しています。

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書体見本